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「First Love 初恋」感想|絶対泣けるやつ!あぁ…懐かしい!が止まらない90年代ラブストーリー

『全裸監督』、『サンクチュアリ』、『離婚しようよ』など話題作が止まらないNetflixドラマ。今回は2022年11月に配信された満島ひかり・佐藤健主演の『First love 初恋』をご紹介します。
※以下、若干のネタバレを含みます。

※この記事にはアフィリエイト等の広告を含みます。

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<目次>

作品概要

宇多田ヒカルの楽曲『First love』『初恋』にインスパイアされて制作された本作の監督を務めるのは彼女と同年代の寒竹ゆり。すみません、私はこの作品で初めて知りました…(汗)所謂メジャーどころではないこの監督の起用はかなり話題に。作品のヒットと同時に一躍時の人となりました。

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First Love

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初恋

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北海道の広大な自然を舞台に満島ひかり演じる野口也英(やえ)と佐藤健演じる並木晴道(はるみち)の20年にも及ぶ恋を描いた本作。2人の高校時代である90年代、20代を描いたゼロ年代と現在の3つの時代を行き来する巧みな構成で多くの伏線を丁寧に回収していく傑作です。ロケ地は250カ所以上、約8ヵ月にも及ぶ撮影期間を経て、こだわりぬいた映像美とともに贈る切ないラブストーリー。

自衛隊のイラク派遣、地域・雇用格差などバブル崩壊後の暗い日本を背景に宇多田ヒカルに衝撃を受け、映画『タイタニック』に夢中になりながら、思いっきり青春を駆け抜ける也英と晴道。青春時代が輝かしければ輝かしいほどに、その後、過酷な運命を辿る也英の姿に心が締め付けられる作品でもあります。若き日の也英と晴道を演じた八木利可子と木戸大聖のみずみずしい演技にも目が離せない見どころ満載のドラマです。

あらすじ

札幌でタクシードライバーをしているバツイチの野口也英(満島ひかり)は、元・夫(向井理)と暮らす14歳の息子・綴(つづる/荒木飛羽)との面会日だけを喜びに全てを諦めてひっそりと生きていた。

かつては才色兼備で学校一の美少女(八木利可子)。努力家で真面目な性格の彼女はCAになるという夢に向かって真っすぐに生きる希望に溢れた若者だった。恋もしていた。同級生のやんちゃな人気者・並木晴道(木戸大聖)。互いを想い、大切に過ごした青春時代。何もかも完璧だったのにとある不幸で運命は一変してしまった。

15年以上の時を経て、也英はひょんなことから晴道(佐藤健)と再会。90年代、ゼロ年代、現在の3つの時代を行き来しながら、20年にも及ぶ2人のラブストーリーが始まる。

見どころ

アラフォー必見!青春がよみがえる!

わたくし宇多田ヒカルとも寒竹監督とも同学年の1982年生まれでして…。肉体の衰えをひしひしと感じる今日この頃ですが、もちろんこんな私にも青春はありました(笑)
私が物心ついた頃にはすでにバブルは崩壊。世の父親たちが次々にリストラされ、いわゆる不良ではなく普通の青年たちがセンセーショナルな事件を起こす暗い時代でした。なんせ人生の大半を「失われた30年」なんて言われていますからね…笑 そんな時に現れたのです!希望の15歳が!そう、宇多田ヒカルです。

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寒竹監督は宇多田ヒカルのデビュー時、「『自分たちの時代が始まった』と思わせてくれた」と語っていますが、私もその感覚は本当にありました。今までのJ-popとはまるで違うサウンドやリズム。帰国子女の彼女が発するネイティブな英語。15歳で作曲も作詞もやっていて、大御所芸能人にも全く媚びない態度のデカさww。何もかもが衝撃でした。大人が作った世界を生きるんじゃない。時代は自分たちが作るんだ!そんな高揚感が胸を躍らせてくれたのです。也英と晴道が過ごした青春時代はまさにそんな時代でした。

このドラマのテーマであるプルースト効果。特定の香りをかいだ時に記憶や感情が思い出される効果が本来の意ですが、1話ごとに嗅覚、聴覚、触覚などの5感をテーマに過去の記憶を呼び戻す構成になっています。宇多田ヒカルの歌が聴覚、セピアな世界観が視覚、悪ぶる高校生晴道が吸う赤いマルボロの嗅覚、思い出を彩る料理たちの味覚、記憶は薄れても体が覚えている…触覚。「ただ懐かしい!」だけではない、若き日の青春を視聴者自身も五感で追体験できるところが見どころです。

生きるってホントに厳しい…でも…

複雑な家庭環境を抱えていた也英ですが、理解のある恋人と多くの友人に恵まれた学生時代を送ります。あまりにも完璧な10代を過ごしていただけに、ある不幸な出来事以降、彼女に次々と降り注ぐ多くの困難にはどこまで突き落とせば神様は満足するのだろうかと思わずにはいられません。王子様と幸せに暮らしたはずのシンデレラのアフターストーリーがあまりにも地獄だったかのような衝撃。晴道との再会後、彼女の寂れた生活にわずかな彩りが添えられるものの、なかなか幸せを掴みとるには至りません。

なぜか……それは彼女が全てを諦めているからです。「寂しさはスグ慣れますから…経験上…」と自分に言い聞かせ、期待をしないよう自分を抑えて生きてきました。でも、ここにドラマのような(ドラマなのに)奇跡は起きません。たとえ人生を諦めても仕方ないような不幸が続いても、道は自分で切り開かない限り、決して闇を抜ける奇跡は起こらない。この展開が、今を生きる私たちの世界をあまりにリアルに描いています。いやぁ、人生って厳しいですね。。。でも、背中を押してくれるわずかな仲間はいつもいるものです。

その1人が、也英に想いを寄せるタクシー会社の同僚・占部旺太郎(おうたろう/濱田岳)です。自分の気持ちに嘘をつく也英に「逃げるな!野口也英!息を吸って前進しろ!」と背中を押します。いやぁ、もうこのシーン何度観ても涙が出ます。濱田岳ぅ~。

大人になるともう誰も守ってくれない、お膳立てもしてくれない。どんなに落ちたって自分で這い上がるしかありません。チャンスは時々目の前を通り過ぎるけど、誰かがつかみ取ってくれることはありません。変えたければ自分で取りに行くしかないという厳しい現実と、それでも背中を押してくれるわずかな仲間や家族はいるという温かさを教えてくれる、そんなドラマです。

平和ボケ日本と自衛隊

このドラマでは、テロという新たな世界戦争に向き合わざる得なくなった日本の苦難や東日本大震災という自然脅威に対し、常に最前線に立たされた自衛隊の姿を隊員として働く晴道を通してシビアに描いています。

つけやいばの知識で自身の自衛隊論を偉そうに語る若者。隊員たちの命を問う国の決定の場で、言葉の上げ足をとってどっと笑いが起こる国会中継をTV越しに真剣な眼差しで見つめる隊員たちの緊張感。

そして2003年ついにイラク派遣へ。晴道はその一部隊として現地に向かいます。悲愴な面持ちで日の丸を振りながら見送る家族はまさに戦時中。政治家のメンツも、浅はかな知識で罵る若者も、晴道のような若き青年の使命感が守っていたと思うと何ともやるせない気持ちになります。

満島ひかりをこれ以上泣かせないで!

苦難の連続であった20代以降の也英を演じたのは満島ひかり。涙、涙、涙、、、、どんなけ泣かせるんだとばかりに泣きの演技が連発します。どれも毎回号泣してしまいますが、忘れられないシーンは子どもを手放すことになった別れの日の演技です。

これはもう、、、ちょっと勘弁して欲しいです(笑)。ちょうど下の子が4歳でして、この息子くんに重ね合わせて号泣しました。母親が愛する我が子との生活を諦めるってどんな心境でしょうか。。。想像しただけで涙ぐんでしまいますが、きっと也英のように溢れる想いに歯を食いしばり、堪えるだけ耐え、それでも小さな穴から漏れていた水がやがて破竹の勢いで流れ出てしまうかのように号泣するのでしょう。いやぁ、なんだろ、もう天才。。。。ごめん、それ以外に言葉ないわ。

若さが爆発!八木利可子と木戸大聖

全体的にはかなさが漂う中で、唯一夢と希望で溢れる日常を演じているのが若き日の也英と晴道を演じる八木利可子と木戸大聖です。

2人とも主要キャストとしてこれだけ大規模な役に挑戦するのは今作が初めてだったそうで、非常に苦労しながら役作りに当たったのだとか。木戸大聖は初日で18テイクも重ねてしまい、佐藤健も心配したほど(笑)作品の完成後、佐藤健は「技術がない時はとにかく根性で戦うしかない」と言っていましたが、若さと純粋さで本当にキラキラした青春を体で表現した2人でした。

まとめ

さて今回は2022年11月に配信されたNetflixドラマ『First love 初恋』の感想をお届けしました。ストーリーはもちろん、キャスト、映像、音楽と見どころが満載の本作品。関わったスタッフや俳優陣のプロ意識の高さに敬意を払わずにはいられない傑作です。大切な誰かを思いながら、是非一度ご覧になることをおススメします!

前田公輝|実は子役出身!チャラ男からヒール役まで!カメレオン俳優を語るおすすめドラマ5選!

2023年4月期から3期連続で連ドラ出演中の前田公輝(まえだごうき)さん。シリアスな役からチャラいサラリーマンまで演じる幅は広く、今大注目の俳優さんです。最近、よく見かけるようになった…と思った方も多いかと思いますが、実は子役から活躍していて芸歴はなんと25年以上!そんな前田さんを語る上で外せないおススメドラマ5選を独断と偏見でご紹介します!

 

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<目次>

 

その1:天才テレビくんMAX

あらすじ

NHK教育テレビの「天才てれびくん」は小学生・中学生対象の子ども向け番組。テレビ戦士といわれる子役タレントたちが様々なことにチャレンジします。

見どころ

前田さんは2003年からの3年間、番組のMCとして活躍しました。いやいや、これ、ドラマじゃないし!というツッコミはもちろん承知しております(笑)が、彼を語る上でこれは外せません…。


もともと役者というよりはタレント寄りの仕事に興味を持っていたという前田さん。小6から3年間MCを務めた「天才テレビくんMAX」はそんな彼にピッタリのお仕事だったそうです。ルックスの可愛さもあって一躍アイドル並みの人気者になった彼はこの時の黄色い声援がその後も忘れられなかったのだとか…(笑)

 

2022年、歴代天才テレビくん出演者たちを集めた舞台「天才てれびくん the STAGE~てれび戦士REBORN~』にも出演していますが、その時のインタビューでは、

 

”僕にとって『天才てれびくん』はいちばんの“青春”。今の自分を作ってくれた“僕のすべて”が詰まったものです。”(引用元:「FAST」~Stage of FAST -stage7-~ 2019/12/4)


と語っています。華やかな芸能への興味が一気に花開くきっかけとなった作品なんですね。

 

しかし16歳で主演した映画「ひぐらしのなく頃に」(2008)で俳優業に興味がシフト。その後2009年「ごくせん 第3シリーズ」、2011年「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」など学園ドラマを中心に役者仕事の絶えない10代を過ごします。

 

ところが20代に入り、仕事の数が減ってしまった時期があったそう。プライドは高いのに実力が伴っていないと感じ、精神的に不安定だったそうです。でもそんな不安定さがある意味功を奏して2015年以降、ドラマ「ワイルド・ヒーローズ」などで犯罪者役を演じることが多くなります。もともとはおしゃべりで明るい性格だった前田さん。まさかの悪役続きに戸惑いがあったそうですが、自分なりに役を突き詰めることでヒール役というポジションを確立していきました。

 

そんな時に射止めたのが2016年日テレドラマ「HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜」シリーズの轟洋介役でした。

 

その2:HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜

あらすじ

「HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜」は不良たちの抗争や仲間同士の友情を描いた青春ドラマ。山王連合会(岩田剛典)・White Rascals(黒木啓司)・鬼邪(おや)高校(山田裕貴)・RUDE BOYS(窪田正孝)・達磨一家(林遣都)、5つのチームの頭文字をとって「SWORD地区」と呼ばれている一帯で起こる、不良たちの抗争を描いた作品です。※()内は各チームのリーダーを務めた俳優名。


EXILEのHIROが企画し、町田啓太や鈴木伸之など劇団EXILEのメンバーを中心に、上記主要キャスト以外にも早乙女太一、斎藤工、一ノ瀬ワタル、白洲迅など多くの有名俳優が参加し、若者に絶大な人気を誇りました。

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※本ページの情報は2023年11月時点のものです。最新の配信状況は公式サイトにてご確認ください。

見どころ

前田さんはSWORD地区の1チーム・山田裕貴率いる鬼邪高校に、天下をとりに転校してきた「轟洋介(とどろきゆうすけ)」を演じます。轟は元いじめられっ子でしたが、その理不尽さに覚醒し、訓練を積むことで敵なし状態になります。いつしか快感のために喧嘩に挑み続けるややサイコパスな役どころ。色白でメガネをかけるインテリ風貌で、次々に相手を倒していきますが、山田裕貴との戦いでそれだけでは強くなれないことに気づき、シリーズを通して成長していく様が描かれています。

轟は不良とは思えない端正な容姿と強さのギャップで、一躍人気キャラに。前田さん自身にも人気が出だし、彼のキャリア形成上、転換期となる作品でした。

このドラマの魅力は圧巻のアクション。大勢のエキストラも交えた抗争シーンは大河ドラマの合戦場面にも劣らぬ迫力があります。また前田さんと山田裕貴さんとの決闘シーンではそれぞれのバックグラウンドをフラッシュバックさせる演出で、感情的にも揺さぶられます。やっぱり2人とも演技がうまいんですよね~!!前田公輝を語る上で、この作品は外せません!!

 

その後、NHKの『赤ひげ』などの時代ものから、弁護士、ウザ社員など幅広い役をこなしながら、2021年日テレで岡田結実主演の『江戸モアゼル~令和で恋、いたしんす。~』で主役に恋するエリートベンチャー社長・鳥居直樹役を演じます。

 

その3:『江戸モアゼル~令和で恋、いたしんす。~』

あらすじ

漫画原作ドラマですが、登場人物や設定はかなり変更されており、ほぼドラマオリジナルストーリーとなっています。江戸の吉原で人気遊女だった岡田結実演じる「仙歌(せんか)」が、令和にタイムスリップ。ひょんなことから葉山奨之演じる蔵地(くらぢ)俊輔の居候先で共同生活を送ることになるタイムトラベルものです。前田さん演じる鳥居直樹は、蔵地が心を寄せる・春日泉美(演:吉谷彩子)が働く広告代理店の社長。目的の為には手段を選ばないクールな役どころでしたが、仙歌に出会いキャラが徐々に崩壊。仙歌に尽くしまくるコミカルな役が視聴者の人気を得ました。

 

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見どころ

このドラマは本当におススメです!仙歌中心に繰り広げられるへんてこストーリーの中で鳥居社長は冷静なツッコミ役を担っています。カンタンにこなしている様に見えて、間やテンションに絶妙なバランスが必要な役。視聴者の代弁者的役割もあるので、かなりキーマンとなりますが、こういうテクニックってセンスだと思うんですよね。前田さん自身の演技に対する器用さが、とても発揮されている作品なのではないかと思います。

 

鳥居はツッコミだけでなく、どこかズレた一生懸命さで仙歌に猛アタックするシーンもあり、そこもかなり笑えます。「真っ暗な夜で、明かりが家に灯っていると帰る場所はここだと教えてくれているようだ…」と江戸を懐かしむ仙歌に対し、松明(たいまつ)を手に持って「君の帰る場所はここだ」とプロポーズしたり、恋文を弓矢で届けた江戸時代の習わしをマネて弓矢教室で通ったり、大真面目にズレたことをやる姿も見事に演じ切っていて、声を出して笑ってしまいます。


多くの役をこなし、カメレオン俳優ともいわれる前田さんですが、彼本来の性格に近いのかこういうコミカルな役を演じている時が私は一番好きです!仙歌と藏地の恋がメインのストーリーにも関わらず、どうにか鳥居社長に頑張って欲しい、幸せになって欲しい、切ない恋心を歌ったエンディング曲を鳥居社長の心情に合わせて聞いてしまうほど、魅力的な演技をされています!

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その後、2022年4月にはNHK朝ドラ『ちむどんどん』で主要キャスト入りを果たします。役者たるもの一度は目指すNHKの朝ドラ。前田さん自身も10代から幾度とオーディションを受けたようです。ヒール役を主としてこなした20代は「こんな役ばかりしていたらさすがに無理かも…」と思ったこともあったようですが、30代に入り念願の出演を果たします。

『ちむどんどん』自体は朝ドラとしては視聴率が振るいませんでしたが、とはいえ15%台かつ全国放送。「あの美少年は誰?!」などと話題になり、一気に全国的に名前が知れるきっかけとなりました。

その4:『転職の魔王様』

2023年7月に成田凌主演『転職の魔王様』で演じた横山潤也は、鳥居社長の面影を残すこれまたコミカルな役どころ!おススメです!

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あらすじ

成田凌演じる来栖嵐は、転職エージェント会社で働く凄腕キャリアアドバイザー。パワハラで広告会社を退職し、見習いとして入社した小芝風花演じる千晴とバディーを組み、様々な転職者の悩みに寄り添う物語です。前田さんはここで来栖を一方的にライバル視する自信家の営業マン・横山潤也を演じます。

見どころ

来栖に燃やすライバル視がいつも空回りし、逆に良いように使われてしまうスベリっぷりがたまりません。でも会社のインスタ制作に協力する人の好さや、ふとした言動が新人アドバイザーである千晴に気付きを与えたりと、コミカル一辺倒の役ではないんですよね。

 

正義感丸出しの突っ走り系主人公やクールで愛想がないけど仕事ができる……などある意味わかりやすいキャラって演じやすい部分もありますが、こういうった脇役で出過ぎず、でもストーリーの中でアクセントになったり、休止符的な役割を担う役は、主役以上に物語の雰囲気を決定つける役割を担っていることが多いです。前田さんの天性のセンスってこういう役割をいつもしっかり全うするな~って思います。


ドラマ自体も毎回様々な転職者が登場し、社会人であればなにかしら同じ経験をしたことがあるのではないか…と共感を呼びます。迷える転職者たちに来栖が発する核心めいたアドバイスは心にグサッとささりながらも、気づきを与えてくれる内容でとても面白い♪
前田さんの出番は『江戸モアゼル』ほどに多くはないですが、是非おススメのドラマですよ♪

 

その5:『セクシー田中さん』

2023年10月に木南晴夏主演『セクシー田中さん』で演じた小西一紀はtheチャラリーマン。『転職の魔王様』の横山のプライベート編って感じで、言わずもがな超超おススメです!

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あらすじ

木南晴夏演じる40歳の独身OL田中さんは経理部のAIと称されるほど超優秀。でも友達も彼氏もできたことがありません。そんな自分を変えて背筋を伸ばして生きたいという思いからベリーダンスを始めます。ある日ベリーダンサーとして踊る姿を同じ会社で働く愛され系今時派遣社員・朱里(演:生見愛瑠)に目撃されて以来、彼女は田中さんの推しに。そんな二人の笑って泣けるラブコメディードラマです。

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※本ページの情報は2023年11月時点のものです。最新の配信状況は公式サイトにてご確認ください。

見どころ

前田さん演じる小西は、合コンで知り合った朱里にゾッコンの商社系チャラリーマン。女の子にはいつも調子の良いことをいいつつ、根はそんなに軽くもなさそうなイマイチ本心が見えない役どころです。いや、もう絶対得意ですよね、前田さん。私は『江戸モアゼル』鳥居社長、『転職の魔王様』横山、『セクシー田中さん』小西を前田コミカル3部作と言わせていただきたい。


小西には毎熊克哉演じる笙野というthe昭和的価値観で何かと女を敵に回す同僚がいて、田中さんとのラブを予感させる役として登場するのですが、このカタブツ笙野にフラットで良いジャブを打ってくるんです。この間がね、前田さんのセンスが光るわけですよ~。若くてカワイイ朱里にゾッコンで調子の良いことを言ってきますが、根っからの尻軽男でもなさそうな絶妙なバランスがうまく出せているので是非ぜひおススメです!!

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※本ページの情報は2023年11月時点のものです。最新の配信状況は公式サイトにてご確認ください。

 

また2023年秋ドラマではNHKで『大奥 ~Season2~』にも同時出演していました。こちらはコミカルな一面を全く見せず、シリアス一本で勝負されていますがとてもハマっていました。本当に器用な俳優さんだなーと思います。

 

まとめ

さてさて、本日は俳優の前田公輝さんのおススメドラマをご紹介しました!
一時はヒール役に徹した時期もあった様ですが、私は現在のコミカライズな役をされている前田さんが一番好きです。何度も言ってしつこいのですが、こういう役は全員ができるわけではないし、経験を積めばできるというものでもないからです。一歩間違えれば、ただのうるさい雑音になってしまうところをギリギリまで攻める演技力が求められます。そしてその味付けが物語全体を支配するほどの影響力がある、これを見事に演じる前田さんにこれからも超期待しています。
もちろん、主演も観てみたい!今後も目が離せない役者さんです!!

『初恋、ざらり』感想|涙なしには観れん|普通って何だろう?

暑い夏もようやく終わり、夜はやや寒さを感じる日も出てきました。
皆さん、夏ドラマはいかがでしたか?『VIVANT』をはじめ、ドラマ界も暑すぎる日々でしたね……。さて、私が今期最も面白かったドラマはテレビ東京ドラマ24で放送された『初恋、ざらり』です。軽度の知的障がいを持つ25歳の主人公が恋をし、成長する物語。今までの自分の無知さ、そしてこの世界がいかに普通にとらわれているかも痛感したドラマです。

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あらすじ

軽度知的障がいと自閉症がある上戸有紗(小野花梨)は『普通』に憧れ、強い劣等感を抱く25歳の女の子。必要とされることに執着するあまり、職場のコンパニオンでは客の求めるままに体の関係を持っていた。ある日、障がいがあることを隠して運送会社で働くことに。常識的な言葉の意味や、暗黙の了解を感じとることが苦手な有紗はパート仲間に邪険にされますが、そこで優しく接してくれる社員の岡村龍二(風間俊介)に恋をします。

原作は?

マンガ原作の『初恋、ざらり』はTwitterで話題となり「このマンガがすごい2023」に選ばれてる超人気作品。著者のざくざくろさんはSNSにエッセイ漫画の投稿を始めたことがきっかけでプロの漫画家に。現在SNSのフォロワーは20万人の人気作家です。

登場人物

主人公の有紗を演じるのは今作品がドラマ初主演の小野花梨。子役として活動を続け、2021年に『カムカムエヴリバティ』に出演し、注目を浴びます。2022年には映画『ハケンアニメ!』での演技が評価され、その年の日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞した若手実力派女優です。

 

有紗の恋する岡村さんは風間俊介有紗の母親を若村麻由美が演じています。この配役、本当に凄かったです・・・小野さんは有紗のかわいらしさ、素直さ、繊細な心理描写を見事に表現していたし、風間さんもねぇ、良かった。本当に毎回涙涙でした。そして、このお母さん。有紗のお母さんはまぁ良い母とは言い切れない部分が多々あります。有紗への言い方はキツイし、男も連れ込むし、岡村さんには悪態をつくし。。。でもそこには複雑な母の思いがあるんですよね。
分かりやすい愛情は示さないが、心の底では誰より子どもの幸せを願っている。
こんな感情表現、若村麻由美さん以外できないでしょう。このドラマは若村麻由美の骨太な演技によって磨きがかかっているといっても過言ではないです。

見えない障がいのつらさ

私はこの作品を観るまで「見た目に分からない程度の障がいなら…」なんて思っていました。今でこそADHDなど多くの名前がつくようになった軽度障がいですが、アラフォーの私の小学生時代などはそういった子たちも「ちょっと落ち着きがない子」「ちょっとうっかりさん」といった個性のある普通の子としてクラスで共に過ごしてきたのです。大変な部分もあるかもしれないけど、普通に学校も行けるし、生活もできるし、就職だってできる。生きる道はいくらでもあると。
 しかし、このドラマではそんな有紗の現実が事細かに描写されます。言葉の意味をそのままに受け取って、周囲をイラつかせたり、「これぐらい普通」という何気ない言葉に傷ついたり、見た目には分からないからこそ、普通との比較に有紗はどんどんと自尊心を失っていきます。
 また有紗はその周囲との違いをきちんと認識できていて、普通になりたい、と必死に努力します。普通じゃないことがバレないかと周りの目を気にして、心の中はいつも水の中で溺れ、もがいています。でもどんなに頑張っても彼女の求める普通になることはありません。普通になりたいという普通の願いが絶対に叶わない…この事実に何度もぶち当たり、心が折れていく描写は涙なくして観れません。
 私が今からプロ野球選手になりたいといってどんなに努力してもまぁ無理でしょうが、有紗が憧れる普通が、それほど遠いということが本当に切ないです。

これは私の全く知らない世界でした。『障がいがあっても軽度なら…』なんて考えの至らなさを本当に痛感するのです。

親友ともちゃんの両親は誰に謝っているのか

紗には養護学校時代に出会ったともちゃんという親友がいます。ともちゃんは有紗よりも障がいの程度が重く、特に怒ると手がつけられなくなります。
『アイドルになる!』と言って素人の撮影会に出かけたともちゃん。心配した有紗と岡村さんは撮影場所の公園へ様子を見に行きますが、案の定、男は2人きりになれる個室にともちゃんを連れて行こうとします。しかしともちゃんの両親が現れ、「家に帰ろう」と引き離します。心配した両親はGPSを辿ってともちゃんを見守っていたのです。アイドルになりたいともちゃんは、撮影会を邪魔されて絶叫し、暴れまくります。
周囲の人々は驚き、視線が集まります。岡村さんはその光景に度肝を抜かれて動けません。必死にともちゃんを宥めるお母さんの横でお父さんは公園中にいる人たちに向かって「どうもお騒がせして申し訳ございません」と何度も頭を下げます。
お父さんの表情に悔しさや悲しさはありません。慣れたように大きな声で謝るのです。
これは本当に号泣です。悔しいも悲しいも何度も経験してそういう気持ちはもうないのでしょう。

この公園は、この世界は誰のものなのかと……。
お父さんは誰に、なぜ謝っているのか。
25歳の大人が暴れるのは、泣き叫ぶのは「普通」じゃないからでしょうか?
「普通」の世界で「普通」じゃないことをしたから、こんなに謝るのでしょうか?
じゃあ、この世界は誰のものなのでしょうか?普通という言葉の残酷さをこんなに感じたことはありません。

 

「産まなければ良かった」と何度も思った有紗の母

有紗の母親は、おそらく水商売をしていて生活は決して楽とは言えなさそうです。
四六時中下着が干されている1Kに娘がいるにも関わらず、連れ込んだ男が出入りします。有紗のできないことに対しても暴言を吐き、一見毒親にも見えます。
 しかし、彼女はこの25年間、必死に後悔と罪悪感と有紗が母親に向ける計り知れない愛情のはざまでもがいて生きてきました。女手一つで逃げ場もない中、よくぞ育ててきたなと思います。彼女はこういう女だったから、この親子はここまで生きてこれたのだと思いました。複雑な思いを抱えながらも、有紗のことを愛しているのは間違いありません。岡村さんと付き合うことになった有紗には、頼るのではなく支え合うのだと自立を促したり、障がい者手当をコツコツと貯金していたり、向けられる言葉とは裏腹にいくつもの葛藤を乗り越えた深い愛が伝わります。
この役どころはきっと若村麻由美にしかできなかったでしょう。
本当にこの演技にはアッパレとしか言いようがないです。

「普通」に縛られた息苦しさ

このドラマでは障がい者の日常を描きながら、「普通」というものに縛られている私たちの日常と、そして「普通」がいかに実態のない、あやふやなものなのかということも描かれています。有紗の恋する岡村さんは子どもの頃から「普通が一番」と育てられ、何の面白味もない大人になってしまったとコンプレックスを感じています。
 しかし「普通」というものに憧れて仕方ない有紗と付き合い、岡村さんもまた葛藤を抱え、そして有紗ともすれ違っていきます。有紗の素直で真っすぐなところに惹かれた彼ですが、有紗に障がいを告白されると、その全てが障がいゆえのことなのかと気になりだし、普通と比較しだします。「世界が二人だけだったらいいのに」と岡村さんは泣きながら有紗を抱きしめるのです。
 好き合っている2人だけど、現実的には様々な問題が立ちはだかります。そんな中、2人はどんな選択をするのかが見どころです。

さて、今回は私のイチオシ2023年夏ドラマ『初恋、ざらり』についてお話ししました。
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ドラマ『下剋上球児』|相関図・あらすじ・出演者・期待度などをがっつりまとめてみた!

鈴木亮平主演『下剋上球児』新井順子P×塚原あゆ子監督が日曜劇場に初挑戦!

タイトル

日中の暑さは変わらないものの、夕方以降はひんやりとした風が吹く今日この頃、夏ドラマがいよいよ最終回を迎えています。沼るほどの名作が今回も数多くあったように思いますが、一方で秋ドラマ情報も続々……。

本日は、10月15日スタート!TBS日曜劇場『下剋上球児』の情報をまとめてみたいと思います!

<本ページはプロモーションが含まれています>

 

注目ポイント!

主演は鈴木亮平さん。日曜劇場は『TOKYO MER~走る緊急救命室~』以来2年ぶり2度目の主演となります!2018年に三重県の公立高校・白山高校が甲子園に初出場するまでの軌跡を描いた「下剋上球児」(カンゼン/菊地高弘 著)を原案にオリジナルキャラクター達が教育や地域問題、教師や生徒の問題を高校野球を通して描いたドリームヒューマンエンターテイメントです。

演出・監督は新井順子Pと塚原あゆ子監督。『最愛』や『MIU404』など数々の名作を世に出した名コンビが初の日曜劇場を担当します!脚本は名コンビとも数々のタグを組んだ奥寺佐渡子さん。この陣営、もう期待する以外にナイですね。

 

あらすじ

主人公の南雲脩司(なぐも・しゅうじ/鈴木亮平演)は大学時代まで野球一筋の人生だったがケガを機に引退。大学中退後スポーツトレーナーとして働くも教師になる夢が捨てきれず大学へ再入学して念願の社会科教師になった。3年目に三重県立越山(えつざん)高校に赴任したが、地元大地主の孫が入学したことをきっかけに廃部寸前の弱小野球部の顧問を担当することになり、人生が激変する。

 

相関図

相関図

おぉ~、やる気のない弱小チーム×熱血顧問に敵対する強豪校の構図・・・。いかにも日曜劇場って感じですねぇ~。鬼監督に松平健って・・・。いかにも過ぎて何も言えん・・・・。

 

出演者情報

南雲修司役:鈴木亮平

教師で熱血顧問・・・もう似合い過ぎでしょう~。チョーク持って「おい、山田、分かるか?」って白い歯見せて言ってそうだし、100本ノックやってそうだし!野球に対して暗い過去を持ちながらも前向きに教師生活を送っているという役どころでしょうか。ご本人自身は野球初挑戦だそうですが、『天皇の料理番』での病弱兄ちゃん役しかり、おそらく身体含め完璧に仕上げてくるんでしょう!野球シーンも期待ですね!

 

野球大好き家庭科教師 山住香南子役:黒木華

大卒後に就職した横浜の野球強豪私立高校ではとあることがきっかけで辞職。赴任先の越山高校で地元の大地主・犬塚の誘いで野球部顧問に。野球が好きすぎて選手の情報はストーカー並み収集し分析する気質を活かして、野球部再建に尽力するようです。うん、これも似合う。突っ走り素直系キャラですね!

 

地元の大地主 犬塚樹生役:小日向文世

周囲からはボンクラと言われるも本人は気にせずやりたい放題。孫に愛情注ぎまくり、「メジャーに行きたい」と言われれば勝手にグランドを建設。対戦相手を勝手に決めたりと南雲先生を振り回す。おじいちゃん役意外にも初だそうです!

 

三重県一の強豪野球部の鬼監督 賀門英助役:松平健

信念は「手段を選ばずどんな手でも使って勝つべき」戦略。そうそう、日曜劇場にはこういう分かりやすい敵が必要なんですよね~。いやいや令和の時代にこの設定・・・。でもこういう人がいないとドラマは盛り上がらないのです。そして南雲先生は元教え子のようです。うんうん、この設定も必要なの。分かる分かる。

 

民間企業出身の越山高校校長 丹羽慎吾役:小泉孝太郎

進学塾で働いていたが、民間校長の声がかかり着任。学校改革に燃えるも挫折。熱意を失いつつある中、弱小野球部再建の動きが出てきて・・・。ピンチでの英断を期待しよう!

 

新井順子×塚原あゆ子 TBS名コンビがタッグ!!日曜劇場初進出!

 プロデューサーには新井順子、監督には塚原あゆ子が!これまでの数々の名作を振り返ると期待せずにはいられません・・・。正直、これまでのあらすじや役どころを見ているとかなりオーソドックスな日曜劇場という感じがします。で、この2人?!しかも脚本は奥寺佐渡子さん?!?!この3人の過去作と言えば2013年『夜行観覧車』、2014年『Nのために』、2017年『リバース』、2021年『最愛』です。どの作品も事件の奥底に隠された人間の感情の醜さと尊さを丁寧にえぐりながら描き、最終回は号泣必須なドラマばかり。。。今回のTHE日曜劇場inスポ根にあまりにも結び付きません。。。

 

日曜劇場×濃厚ヒューマンドラマ

いや、だからです!だからこそ私は期待したい!今までとちょっと違った日曜劇場が観られるのではないかということを・・・。いや、日曜劇場も面白いんですよ!勧善懲悪ものでスカッとするし、絶対に見つかるやん!っていうシチュエーションでなぜかタイムラグが生じてギリギリ切り抜けるハラハラドキドキ感。でも少し、飽きちゃった感ないですか?また半沢なのかと、またロケット下町で飛ばすのかと。。。しかし、今回はこの3人が組むのです!ということはこの日曜劇場という定番の土壌に奥深~~~いヒューマンストーリーを載せてきてくれると思うんです!だから、期待しましょう!原案はあるにせよ、登場人物等はフィクションであることが随所にアピールされているので、完全オリジナル脚本に近い形で楽しめるのだと思います!!10月楽しみ~♪♪

 

新井順子×塚原あゆ子×奥寺佐渡子の過去作品

ここで皆さまの予習になれば!これ幸い。これを観て頂けると私が今回の設定との違和感からの期待をかなり共感して頂けるのではないでしょうか?

夜行観覧車』2013年

出演:鈴木京香石田ゆり子宮迫博之杉咲花中川大志夏木マリ高橋克典

原作:湊かなえ

分不相応な高級住宅街に小さな一軒家を建てた主人公の家庭の崩壊と隣家で起きた殺人事件を描いたミステリードラマ。杉咲花ちゃんと中川大志くんが大きく注目されるきっかけとなった作品ではないでしょうか?原作にはない登場人物たちの心理描写が鮮明に描かれ、かなり衝撃を受けた作品です。

▼原作はこちら

 

『Nのために』2014年

出演:榮倉奈々窪田正孝、賀久賢人、小出恵介三浦友和

原作:湊かなえ

とある高級タワーマンションで殺人事件が起きる。犯人は逮捕され服役を終えたが、事件に疑問を頂いた元警官が真相に迫る。それは瀬戸内海の小さな島で親の呪縛から必死に逃れようと生きる2人の若者がはじまりだった。榮倉奈々ってこんなに演技うまかったっけ?って思うほどに泣かされました。このドラマきっかけで賀久賢人と結婚してるんですよね~。窪田正孝ブレイク前夜。いやぁ、やっぱりこの子才能あるわ~を堪能できる作品。

『リバース』2017年

出演:藤原竜也戸田恵梨香玉森裕太小池徹平三浦貴大

原作:湊かなえ

大学時代の友人5人のうち1人が事故に遭い帰らぬ人に。残った4人は事故について後ろめたい事情を抱えながらも社会人として平凡な毎日を生きていたが、主人公が行きつけの喫茶店で1人の女性に出会い、運命は大きく変わる。本人はイケメン長身なのになぜかクズ男と冴えない男をやらせたらピカ一の藤原竜也は今回もちゃんとダメ男だった。事件の事情が込み入りすぎて、今なら考察動画が盛り上がりそう。

『最愛』2021年

出演:吉高由里子松下洸平井浦新、高橋文哉、薬師丸ひろ子

殺人事件の重要参考人となった実業家の女性。取り調べをすることになった刑事はかつて想いを寄せあっていた人だった。彼女を守ろうとする顧問弁護士の3人を中心に展開するサスペンスドラマ。もうこれも泣かされるよね~。毎週オンタイムで観てた。この3人の関係性が泣けるのよ。切なすぎて胸が引き裂れるとはこのこと。あっ、高橋文哉が名前を知られるきっかけになった作品~。

ど、どうですか?!私の感じる違和感伝わりますかね?!でもどれも本当に名作です。ドラマヲタなら1作品は絶対マイベスト10に入ってるはず。私は『Nのために』かなぁ、いやいや『最愛』も捨てがたい・・・。新井P×塚原監督の作品で言えば、この他にも『マザー・ゲーム』(2015)、『結婚式の前夜に』(2015)、『私、結婚できないんじゃなくてしないんです』(2016)、『アンナチュラル』(2018)、『中学聖日記』(2018)、『MIU404』(2020)、『着飾る恋には理由があって』(2021)、『石子と羽男』(2022)などがあります♪

こんな名作を作った制作人のヒューマンドラマ、期待しないわけにはいきません!10月を楽しみに待ちましょう!因みに今回の作品は「U-next」独占配信だそうですよ!Paraviと統合しておトクなキャンペーンもしているのでぜひチェックしてみてくださいね~。

「だが、情熱はある」の感想"夢を持とう"と気軽に子どもに言ってはいけない

梅雨も明け、春ドラマも続々と終わりを迎えましたが、皆さんはいかがでしたでしょうか?三度の飯よりドラマが好きなアラフォー主婦のイチオシは日テレ日曜22時ドラマ「だが、情熱はある」でした。

出演者が似すぎていて凄かったとか、若様と山ちゃんの軌跡に感動したとか色々感想はありますが、そんなことをぶっ飛ばして、私が最も印象に残った感想は「夢は叶おうが、叶うまいが、あまり大きく持たない方が良い」ということです。

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微笑ましい子どもの夢もお気楽に願っちゃいられない

先日、7歳の娘が習い事教室の七夕飾りに願いごとを書いていました。短冊に込めた願いは「イラストレーターになれますように」他の子どもたちもそれぞれ微笑ましい願いが綴られていて「みんなの夢が叶いますように♡」なんて思っていましたが、このドラマを観たらそんなお気楽なこと決して言えやしません。
私の願いは「夢を持とう」よりも「公務員になろう」一択に傾きつつあります。

 

アイドルが芸人を、芸人がアーティストを見事に演じ切る

視聴率はイマイチだったらしいですが、ドラマコア層には響きまくった日テレドラマ「だが、情熱はある」オードリーの若様と南海キャンディーズの山ちゃんの半生を描いたこのドラマはキンプリの高橋海斗とSixTONES森本慎太郎の演じる2人が似すぎていると話題です。

他の出演者も本人に似せるの徹底してましたね。因みにキャスティングはこんな感じ。

オードリー若林正恭……高橋海斗(King&Prince)
南海キャンディーズ山里亮太森本慎太郎(SixTONES
オードリー春日俊彰…戸塚純貴
南海キャンディーズ山崎静代富田望生

森本慎太郎くんは体重を増やして、見た目から似せてましたが、中身も本当に山ちゃんでした。妬み深くて、細かい小さな男の感じがもうめっちゃ山里亮太
比べて高橋海斗くんは全然見た目若林じゃないじゃないですか?こんなイケメンが大丈夫か~と思ってしまいましたが、もうしゃべりが!!とろーんとした優しい雰囲気なのに全くワードが優しくないあの独特なしゃべり方がめっちゃ若様でした。
あまりにハマり過ぎて視聴後、オードリーのオールナイトニッポンとか聞いてたんですけど、もう本当にソックリ!ちょっと違うところあったら「若林さんって若林に似てないな」って意味不明なこと思うぐらい海斗若林にハマりまくりでしたwww

あと戸塚くん演じる春日もヤバい。もう立ち居振る舞いと、これまた話し方が!富田望生しずちゃんもねぇ、あのモゴモゴっとしたしゃべり方が!!

で、何よりスゴイのがこの4人、劇中で漫才するんですよ。これ相当すごくないですか?ちゃんと笑えますからね。

あとクリーピーナッツというヒップホップユニットが出てきて、ラップを披露するのですが、これを演じているのが芸人のかが屋の2人なんです。お恥ずかしながら、私はクリーピーナッツもかが屋も知らなかったのですが、あまりにラップがうますぎて、この人たちはホンモノのクリーピーナッツなんだろうなと思っていましたwww

とにもかくにもこの似てる感を楽しむだけでも価値あるドラマです!

 

だが、夢を持つことはススメない

そんな力入りまくりのキャスト陣を迎えて描かれていたのは2人が売れるまでの苦節10年です。確かに2人は結果売れたし、夢も叶えました。山ちゃんなんて蒼井優と結婚してますからね!
でも簡単に「挑戦してよかったね」「才能が認められて良かったね」とは言えない壮絶な孤独、嫉妬、焦りの10年間。

あと売れたのも色々な偶然と運が巡りめぐってこそ。(この世界において才能ありは当たり前です)

集中すれば10分で終わるような算数の宿題をあーだこーだと言い訳してやらない我が娘がとてもこの10年を耐えられるとは思えません。

そう思うと「夢を持とう」なんて決して気軽に言ってはいけませんね。この壮絶なストーリーを視聴して、感動して得た感想がコレwww。いやでもそれだけリアルに描かれていたということです。

 

改めて思う。プロという人達の凄さ

わが身に置き換えると現実的にならざる得ませんが、画面の向こう側で活躍する人のサクセスストーリーは面白い。やっぱりこういう人たちってスゴイわ。だってそうでしょう。どんな大スターでも最初から有名監督の主演俳優に抜擢されて、それがいきなり評価されて…なんてことは滅多にないわけで。仮にそうだったとしても必ず浮き沈みがあるわけで。

才能がないと土俵にも立てないけど、タイミングや出会いが才能以上にものをいう世界でただひたすら努力し続けた人だけが残れる世界。いやぁ、まぢでスゴイです。

だってオードリーの漫才。春日がずれたツッコミをして若林がそれをツッコむというズレ漫才。これ絶対イケるって思ってからM1で決勝いくまでに2年かかってますからね。ずーっとずーっと暗黒さまよって、やっと見つけた新兵器が評価されるまで2年、待てますか?もうすごすぎです。

才能はベース
出会いと運は必須
心の強さは超人級

こんな神がかり的なレース勝ち抜けた人たちが作ってるエンタメ。寝転がってお菓子食べながら、大笑いしてて申し訳ないです。明日から正座して拝見させていただきますよ。

 

才能があっても叶わない人が圧倒的に多いのが現実

このドラマは最終的に成功してるからいいけど現実的には叶わない人の方が多いわけでしょう。「夢を持たない方が良い」ということをどれだけ力説するんだって感じですけど、それをリアルに観れるのが菅田将暉&有村架純主演の『コントが始まる』です。

菅田将暉、仲野大賀、神木隆之介の3人が演じるお笑いトリオが解散を決めてからの数か月を描いたこの作品。虚しさと恥ずかしさと屈辱がリアルに描かれていてまぁ辛い。これ、『だが情』と合わせて観ると面白いかもです。偶然にも日テレの同枠でちょうど2年前に放送された青春群像ドラマです。

お笑いトリオの3人に、優等生からいきなり転落してしまったフリーターの有村架純と器用貧乏でイマイチ人生の目標が見いだせない有村架純の妹役の古川琴音、大手広告代理店に勤務する仲野大賀の彼女役の芳根京子がそれぞれ絡んできます。
古川琴音ってNHKの朝ドラ『エール』ですごい印象に残ってるんですけど、良い役者さんですよねー。

でね、このドラマでもコントが毎回披露されるんですけどね、これがまぁ全く面白くないんですよ。そこがメインではないので別に良いんですけどね、ドラマ中でこういう漫才とかコントとかを笑わせるレベルに持っていくのがいかに難しいかが、『コントが始まる』を観るとさらによく分かります。『だが情』ほんとうにスゴイ!

 

たりないふたり」「たりてるふたり」も観れるHulu!

『だが、情熱はある』をリアタイで見逃してしまったけど、後追いで観たいという方にはHuluで視聴可能です!私としてはまずHuluで『だが、情熱はある』本編にどっぷりハマっていただきたいです!

「Hulu」で今すぐ視聴するならこちら↓

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ところが、全話観てしまうと色々気になってくるんです。なんせ実在する人物を描いているんでね。当時のM1を振り返ったり、オールナイトニッポンでオードリー聞いたり、若様と山ちゃん出演中のバラエティ観てみたくなったり。。。

でもね、一番気になってくるのが『たりないふたり-山里亮太若林正恭-』という若様&山ちゃんの漫才ユニットが誕生したバラエティー番組だと思います。これは物語の後半で二人が出会い、進化していくきっかけとなった番組で企画の立ち上げから終わりまで描かれています。で、Huluではこの『たりないふたり-山里亮太若林正恭-』が観れます!(2023年7月7日現在)「あぁ、ドラマで描いてたシーンは実際にはこんな感じなのね~」と答え合わせをしたり、描かれていなかったシーンが観れたり、とにかく本編とセットで観ることを強くおススメします!月額払ったとしても1,026円(税込み)なので、それぐらいは十分に元がとれる内容になっていると思います!

あと春日としずちゃんをモデルにしたHuluオリジナルストーリー「たりてるふたり~だが、平常である~」も観ることができます!人としてたりてない若林正恭山里亮太に対して、どんな状況でも満たされている春日俊彰山崎静代。ハマってしまったらこのオリジナルストーリーもはずせません~。

『コントが始まる』も同じ日テレなのでHuluで視聴できますよ!

「Hulu」で今すぐ視聴するならこちら↓

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本ページの情報は2023年7月時点のものです。最新の配信状況は公式サイトにてご確認ください。

ということで今回は『だが、情熱はある』について熱く語ってみました!もう夏ドラマも続々開始していますね。なかなかリアタイで追うことが難しく、もどかしい日々ですが、たとえ周回遅れしたとしてもドラマヲタクとしてしっかり作品を追っていきたいと思います!

 

TBSドラマ『Nのために』はココが魅力!

今回ご紹介するのは「Nのために」
TBSで2014年秋に放送された榮倉奈々主演のドラマです。

TBS名コンビ新井順子×塚原あゆ子湊かなえシリーズ第2弾

原作はイヤミスの女王・湊かなえ。2010年「告白」で本屋大賞を受賞して以来、数々の作品がベストセラー・映像化されているヒットメーカーです。

そしてスタッフ陣には「アンナチュラル」「MIU404」「最愛」など数々の人気ドラマを作ってきた名コンビ新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督。この2人は湊かなえ作品を3作作っていますが、その第1弾は2013年鈴木京香主演の「夜行観覧車」「Nのために」はこの第2弾となる作品です。因みに2017年には藤原竜也主演「リバース」が作成されています。

 

TVドラマアカデミー賞4冠

「Nのために」は2014年10月~12月期において「最優秀作品賞」「助演男優賞」「監督賞」「ドラマソング賞」の4冠を受賞しています。視聴率は9%でしたが、濃いドラマファンの心をガッチリつかみ、当時はとても話題になりました。

 

あらすじ

2004年クリスマスイヴ。とある高級タワーマンションで夫婦が殺害される。事件現場には4人の若者。血の付いた燭台を手にもっていた男が自供し、逮捕された。

榮倉奈々演じる主人公・杉下希美は瀬戸内海にある人口5000人ほどの青影島に住む高校生。島一番の裕福な家庭に生まれましたが、父親が愛人を連れ込み、人生が一変。母親は狂いだし、生活も荒む中で、唯一の救いが窪田正孝演じる成瀬慎司でした。しかし料亭を営む成瀬の家で放火事件が起きます。この事件をきっかけに2人の関係は終わり、一切言葉を交わさないままそれぞれ上京します。

 

大学近くのボロアパート「野ばら荘」に住むことになった希美。そこで小出恵介演じる小説家志望の留年生・西崎と賀久賢人演じる野心家で今時の大学生・安藤と出会い、親交を深めます。ある日「野ばら荘」が都市開発のため、売りに出すよう迫られていることを知り、阻止しようと奮闘することに。同じく都市開発に反対しているビルオーナーの息子・野口夫妻との接触を試みます。

 

冒頭の殺人事件で殺されたのは野口夫婦。そして現場にいた4人の若者は希美、成瀬、西崎、安藤。血の付いた燭台を手にしていたのは西崎でした。

西崎は言う「すべてはそれぞれのNのために動いた」と。

杉下希美(Nozomi)

成瀬慎司(Naruse)

安藤望(Nozomi)

西崎真人(Nishizaki)

野口貴弘(Noguchi)

野口奈央子(Naoko)

犯人は本当に西崎なのか?それぞれのNとは一体だれなのか?

 

純愛×ミステリーの魅力

ミステリーとしての面白さに加え、純愛ドラマとしても成立している点に深みがあります。希美の希望となっていた成瀬ですが、成瀬も両親に深い悩みを持ち、大人に希望を見いだせずにいました。今にも倒れそうな2人が支えあってかろうじて生きていた。そんな状況で放火事件が起き、2人は距離をとることになります。この絶望と悲しみ、届けられない想いの切なさを窪田正孝が見事に演じ切っています。

逃れられない親の支配

希美の父親は豹変し、母親は狂っていく。成瀬の父親は現実に目を向けず、変わることができません。この時、既に2人は高校生でしたが、親の支配からは逃れられないばかりか親の苦しみさえも背負わされている過酷な現実が幾度も描かれています。また東京で出会う西崎は幼少期に母親に虐待を受け、今もトラウマを抱えていました。子どもは自由なように見えて、実は全く自由ではない現実を何度も痛感させられるのです。

 

瀬戸内の美しいロケーション

希美と成瀬の青春時代は瀬戸内の美しい海と青空をバックに描かれています。
(実際には小笠原諸島で撮影されたそうなんですが、、、)不自由ながらも未来への希望1つで上を向いて駆け回る二人のみずみずしさと瀬戸内の景色がとても美しい映像を作り出しています。

 

原作との違い

湊かなえ作品あるあるですが、「Nのために」も登場人物の独白によって事件やその背景が語られていくので時系列がいったりきたりして分かりづらい。ドラマでは希美を主人公に生い立ちから上京、事件後と時系列が整理されているので分かりやすいです。また独白が淡々と語らえる原作と比較すると、ドラマでは登場人物の感情に深く寄り添い
重厚な作品になっているのも楽しみの1つです。

あと小出恵介演じる西崎なんですが、これが原作とは全然違う。原作では線が細く色白で王子様のような美青年として描かれているのですが、、、全然違う、、、笑
いや小出恵介もイケメンなんでしょうが。ところがこれはこれで良いんですよね。作家志望の偏屈な男がピッタリとはまっていて違和感なく楽しめました。

三浦友和演じる高野は青影島時代から希美と成瀬を知る元警察官として登場するオリジナルキャラです。成瀬の料亭放火事件から疑念を抱き、野口夫婦殺害事件の真相に迫ろうとする物語のガイド役として登場します。

 

ブレイク前夜・窪田正孝と賀久賢人

今となっては実力派若手俳優として名高い2人ですが、当時はまさにブレイク前夜。同年春から放送されていたNHK連続テレビ小説花子とアン」で全国的に注目され、窪田正孝は2015年に、賀久賢人は2017年にブレイク俳優としてそれぞれランクインします。窪田正孝はこの演技でドラマアカデミー賞助演男優賞を受賞していますが、本当に天才としか表現できないほど、成瀬の機微な心の揺れを見事に表現しています。あと榮倉奈々と賀久賢人はこのドラマの共演をきっかけに結婚しています♪

 

キャストもスタッフもこれほど豪華な布陣はない「Nのために」。

ぜひ一度ご視聴ください♪